特徴
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透明材料の「内部応力」と「配向構造」を可視化できる世界最高速の偏光高速度カメラ
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- 材料加工時の内部応力分布可視化と加工条件の解析
- 衝撃破壊・割れにおけるクラック周辺部の応力伝播の評価
- 液晶・結晶材料に対する結晶軸・配向状態の動的観察
- 粘弾性・ソフトマターで生ずる流動性応力分布の可視化
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偏光は様々な物理量や物性の測定、および可視化が可能
偏光は「振動方向が規則的な光」であり、目視では認識できない光の状態です。光の偏光状態は透過した物体の内部構造や反射した物体の表面形状などによって変わるため、対象物への入射・出射前後の偏光状態を求めることで、様々な物理量の測定や現象の可視化へ応用できることが知られています。
さらに、この「偏光」に「高速度イメージング」の技術が合わさることで、例えば、透明材料の加工時に工具へ加わる負荷を画像から検討したり、衝撃試験や流動現象における応力の伝播・緩和過程を可視化する、配向膜の空間的な性能の均一性を非接触で定量的に計測する、など従来では想像もできなかったような新しい画像計測が可能となります。
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独自のコア技術
「偏光高速度イメージセンサ」
画素毎に方位の異なるフォトニック結晶型マイクロ偏光素子アレイを実装したイメージセンサであり、(株)フォトロンと(株)フォトニックラティスによる共同開発によって完成しました。これまで偏光計測に不可欠であった偏光板の回転動作を不要にし、1度の露光で偏光計測に必要な光強度情報を取得できる特徴を有します。さらに、独自の画素並列読み出し回路と偏光素子を直結させることで繰り返しサンプリング速度を従来比1000倍以上に向上させた、全く新しいイメージセンサです。
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透明材料や透明成形品の研究開発へ、従来にない新たな評価指標を
CRYSTAは、樹脂やガラスをはじめとする透明材料や複雑流体の「位相差(nm)」と「主軸方位(°)」の分布を計測することができます。位相差は材料内部における応力の強さや配向度合いに比例し、主軸方位は構造が配向している向き(配向角)を意味しています。
また、モノクロ高速度カメラとしても使用することが可能なため、様々な研究開発分野において新しい評価技術として活用されています。
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CRYSTAシリーズを軸にデジタル干渉計を開発
従来干渉計は静的な対象物が主な対象でしたが、非破壊・非接触計測や可視化技術ニーズの増加を踏まえ、世界唯一の超高速位相シフトカメラCRYSTAシリーズを軸に、独自の干渉光学系「CRYSTA Phase Optics」、システム制御ソフト「CRYSTA Phase Viewer」、そして干渉縞の位相解析ソフト「CRYSTA Phase Analysis」を開発。干渉計測の対象を動的現象に広げることを可能にしました。